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暁の出撃 -HDリマスター版- [DVD]

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ゾンビランド [Blu-ray]

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ゴジラ2000     -ミレニアム― [DVD]

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 ”今までになかったゴジラを作ろうとした”というより、いまはやりの方法でゴジラを作ってとして前のめりにずっこけた印象。

 確かにひたすらローやアイレベルから建築物や人物を取り始めて人物のサイズを強調して、その次にゴジラとの対比をやっているあたりに90年代に終ったゴジラとは違う作品を作ろう、という熱意が伺われるし、それは間違いなくデストロイヤーまで続いていた人間とゴジラの対等な、そして時に人間が上位の関係がいまや崩れたことを思い知らせてくれた。
 怪獣関係の映像に限っては見えてはいけない部分を見せてないし、全体的に画面の抽象度も保たれていておおむね満足できるレベル。オルガの変身前のように抽象度の高い怪獣とゴジラを合わせることができた、というのは奇跡的だと思う。

なのだが
 人物についての描写が怪獣に比べて完成度が低いといわざるおえなかった。例えば使われている言語のレベル。知るべきところは観客にわかるように、スノッブ的誇張を強調する部分では難解な単語を交ぜて正統な理論をくみ上げたように見せかける、あの平成ガメラとはまた違って言語演出をしてるのが印象的なのだが、その二元論的な姿勢が影響したのか、平易な言葉で表現する部分のレベルを落としすぎて何とも言えない違和感を出してしまっている。戦車が後退する際に出される指令を「移動だ移動」の一声だけで表現する場面が致命的。あと、佐野とか癖のある役者引っ張ってきて過剰な演技による奇妙な空間を構築しているけど、その構築しようという意図が映画全体の雰囲気を作ってしまって、現実感が欠如してしまっている。この作品は自衛隊が実写の資料を提供するなどして強力しているのだけれど、自衛隊の司令が変人であることによって”これが我々と同じ世界に存在する組織である”という印象が希薄になってしまっている。
その他気になったこと
 時々挿入される喜劇描写が怪獣の街破壊の緊張感を悉く削ぐ点に関しては監督の悪意すら感じる。ランダムに喜劇をはさむことによって法則的喜劇を構築するのが狙いの映画なればともかく、ゴジラの破壊とそれに対抗する人類を大体において描きながら、途中に喜劇を挿入したのは失敗だと思われる。
 映画の時間進行と平行して怪獣を調べるのではなく、過去の怨恨を動機にして怪獣を調べ上げるあたりが人間ドラマ中心と印象づける結果を作ってるいるなど、全体的にバランスが悪い映画となっている。(いい映画なのに)
電波N圏
2011/07/16 修正